胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

「豊かな社会」の貧しさ   宇沢弘文著

「豊かな社会」の貧しさ

「豊かな社会」の貧しさ

昨日、今日と「精神障害者リハビリテーション学会」というものがあり、全国から岩手に精神障害関係の人が集まって盛況だった。製薬会社さんのランチョセミナーもあったが出なかった。学会のビルには県立図書館があるので、今日久しぶりに図書館へ行ってみた。先日亡くなった宇沢弘文氏の本を読んだことがなかったので、借りてみようと思った。本棚にはあまりなく書庫に仕舞われていた。2冊借り、まず『「豊かな社会」の貧しさ』からベンチに座り読み始めた。
序章の「経済的「繁栄」と人間的貧困」と1章の「水俣病は終わっていない」から胸をつかれた。1989年に発行された本である。そこに書かれたことは今に当てはまるどころか悪くなっている。その上に福島の原発事故が起こり、水俣のように否定され続けている。大企業の責任を明確にせず、税金で企業を助ける。また、水俣問題よりたちが悪い。放射能の影響はわかりづらいからだ。どういう世の中にしてしまったんだろう。
宇沢氏のように頭のいい良識ある人たちがいなくなっていく。自分の頭の悪さが嫌になる。学会はどうでもよくなり、そのまま本に没入。借りたもう1冊は、『社会的共通資本』。

宇沢氏に関するブログ
http://d.hatena.ne.jp/hiroyukikojima/20140928/1411891840