胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

アントニオ・タブッキ『時は老いをいそぐ』

 

時は老いをいそぐ

時は老いをいそぐ

 

 

こういう小説が好きだ。時間と時間、人と人の交差の中に少しの真実がある。自分の記憶はだれにもわかってもらえない。息子にも妻にも友にも、見知らぬ女の子にも。それぞれの記憶は自分で抱えていくしかない。同じ時間の中で暮らした家族でさえ持っている記憶は違う。