胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

映画『ロード・オブ・ウォー』

 

 

 

アンドリュー・ニコル監督。ニコラス・ゲイジ主演。(2005年)

 

わたしたちは嘘の仮面の中で暮らしているという寓話。

最後に「最大の武器供給者である米英露仏中の5か国は、国連安保理常任理事国でもある」というキャプション。平和を謳う国連が表の顔なら、裏では大統領が武器を売るトップセールスマン。日本も買わせられている。武器もてば使いたくなるのが人情なのかもしれない。戦争で人間は死ぬが、政治家も武器商人も戦争では死なない、お金が入ってくるだけだ。国の景気もよくなる。日本でも「朝鮮戦争で景気がよくなった」という記述をよく見かける。直接武器はまだ売っていなくても、人の不幸で儲けている。国民もそれで幸せになる。それをこの映画でつきつけられて、いい映画だったねと言うべきなのだろうか。もうだいぶそんなことに気がついている人はたくさんいるというのに、戦争はなくならない。憎しみを焚きつけるのはますます国はうまくなる。嘘に磨きがかかり、国民は嘘に酔う。嘘だっていいじゃないか、今が良ければと踊っているわたしたち。