胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

『カート・ヴォネガット全短編集 1バターより銃』

 

 カート・ヴォネガットは第2次大戦に従軍し捕虜となり、ドイツのドレスデンで連合軍の破壊的攻撃を生き抜き解放された。その経験がもとになるお話がほとんどである。寓話的といわれるが、ユーモアを交えて戦争のバカらしさを語っている。将校ではなく、いろいろな職業からなる庶民の兵士が主役である。

でも、短編は苦手である。読んだ時は面白くてもすぐに忘れてしまって、どれがどの話だったか、わからなくなる。その中でも「バターより銃」はわかりやすく楽しいやりとりで印象が強い。自由になったら「何を食べたいか」。わたしも1冊のメモ帳に食べたいものを書き連ねてなぐさめにする事だろう。「一角獣」は寓話として高級。教科書に載ったらいいのに(アメリカの教科書にカート・ヴォネガットが登場すると、愛国心的にはまずいかもしれない。)。