胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

映画『シビルウォー/キャプテン・アメリカ』『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』『キャプテン・アメリカ/ウィンターソルジャー』

 

 4日前から急に病を得て寝込みました。

2日間高熱でベッドから起き上がれなかったけれど、少しずつ熱が下がると、ベットの中にタブレットを持ちこんで寝ながら映画鑑賞。深刻なものは観たくないので、とりあえずマーベル映画を追っていく。

昔、25年くらい前の数年、よく入院していました。とにかく退屈で夫に本持ってきて、雑誌買ってきてと言っても、好みではないものを持ってきたりして、けんかになっていました。あの頃にタブレットがあれば、家族を煩わせることなく不機嫌にならないで、楽しく入院していられたのにと思います。

 

シビルウォー』は、キャプテン・アメリカが主役の映画でした。キャプテン・アメリカは、アベンチャーズのリーダーのようだけど、あまりユーモアないし、まじめないかにも正義の白人青年という感じで興味がわきませんでした。でも、『シビルウォー』を観たら彼の来歴を知りたくなったわ。

シビルウォー』が面白いかって言うとどうかしら。仲間割れのアベンチャーズは観たくない気持ちになる。ほんとうにエネルギーの無駄じゃない。この映画から、スパイダーマンブラックパンサーが出てくる。映画の中で「なんだこのコスプレ集団は!」という字幕があったけれど、だんだんコスプレの怪人たちが増えて収拾がつかないという感じ。

 

 

 

 『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』は、第2次大戦にアメリカが参戦し、ひ弱な青年スティーブは正義感から軍隊に志願しても志願しても落とされる。親友のバッキ―は軍隊に入り、余計にコンプレックスを抱く。ぐうぜん、純真で正義感の強いスティーブを認めたか科学者がスティーブを軍のために生体実験に使い、筋肉もりもりのキャプテン・アメリカに作り変える。(科学者は、この実験では本人の性質も増幅されてしまう。悪は悪を増やしてしまう。それで、他の反対を押し切って、善人のスティーブを選んだ。)でも、この実験は科学者が殺されスティーブでおわり。軍の上司は、怪人になったとしてもひとりでは役に立たないと、アメリカの戦争を推進するための愛国的キャラクターになって全国をどさ周りをさせられる。

どさ周りでヨーロッパにきたキャプテン・アメリカは、親友のバッキ―が捕虜になったと知り、闘う決意をする。悪のヒドラナチスからはなれて世界征服を狙う。敵から助けたバッキ―とともに阻止に行くのだが、途中バッキ―は谷底へ消え、キャプテン・アメリカも敵を倒した後に飛行機で氷河地帯に不時着しようとして行方不明になる。女性士官との恋もあり、上司軍曹役にはトミー・リー・ジョーンズが出ている。

そして70年後、氷漬けになっていたキャプテン・アメリカが発見され、現代によみがえる。

キャプテン・アメリカがつくられたいきさつがわかる。アメリカが戦争国債を売るためにイベントをしていたのは事実なんだろう。第2次大戦の正義のために闘うというアメリカの雰囲気は出ている。あののりで広島や長崎に原爆おとしたのね、というのも考えてしまう。

 

 現代のアメリカ生活に慣れてきたキャプテン・アメリカだが、軍のありかたに疑問がある。また愛した女性は高齢となり病院のベッドに横たわっている。あの第2次大戦には大義はまだあったとキャプテン・アメリカは思う。しかし、現代のハイテク兵器は進化して一瞬にして人を抹殺する。キャプテン・アメリカは、戦いの意味を見失ってスミソニアン博物館で昔の思い出に浸る。アメリカが開発しているハイテク武器は、テロの撲滅を名目にしているが、実はヒドラの残党がアメリカ中枢の諜報機関に入り込み、人類を選別し抹殺しようとしていた。キャプテン・アメリカの訴えで、長官も不安になり(今頃気づくの遅いって!)、ロバート・レッドフォード役の上司に計画の延期を申し出るのだが、ロバート・レッドフォードがいちばんの悪役であったので、面会後に暗殺を命じられた警官や軍にこれでもかと撃たれて、キャプテン・アメリカのもとにいき「誰も信用するな」と言い残し死ぬ。キャプテン・アメリカも命を狙われアベンチャーズの初期からのメンバーであるナターシャと逃げまくり、闘う。そうして、親友のバッキ―も改造人間となってキャプテン・アメリカの前に現れる。

ごたごたと戦い、けっきょくはハイテク虐殺機の破壊に成功し、記憶をなくしているバッキ―にキャプテン・アメリカは語りかけ、彼の記憶を呼び覚ましていく。バッキ―は、キャプテン・アメリカを助けひとり去っていく。

この映画は、正義の集団だった組織が上の命令ひとつで暗殺集団になり、無実の人を追い込む怖さがある。

このふたつのキャプテン・アメリカを観ると、『シビルウォー』の話は理解できる。

ハイテク虐殺機が破壊され、ロバート・レッドフォードが「もったいない」という。ほんとうに軍需産業に税金かけてもったいない。

そして、わたしたちにヒーローはいないけれど、政府の言いなりになる警察や軍はいるという事実だけ残ってしまう。だから、ヒーローものが好きなのね。アベンチャーズが救ってくれる。世界の平和を。

 

ベンチャーズものをずっと見ていて、メンバーの中でかっこいいのはナターシャではないのかと思う。彼女は特別なコスプレはない。生身の体。武器は銃やナイフやロープ。でもめっぽう強い。そして思いやりがある。自分がつらい人生を歩んできたから人にやさしい。ぶれない芯がある。