胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

映画『パリよ永遠に』

 

パリよ、永遠に(字幕版)

パリよ、永遠に(字幕版)

  • 発売日: 2015/09/02
  • メディア: Prime Video
 

 『パリよ永遠に』 2014年

 監督:フォルカー・シュレンドルフ

 公式サイト:https://www.nikkatsu.com/movie/official/paris-eien/sp/introStory.html

 

ヒトラーからパリを壊滅せよとの命令を受けたドイツ軍の司令官。オペラ座をはじめルーブル、駅、セーヌ河に架かる橋など、あらゆるところに爆弾を仕掛け、爆発の命令を下すところだった。すでに連合軍はノルマンディーに上陸。ドイツの敗北は目に見えている。中立国であるスェーデンの外交官が司令官のもとを訪れ、パリの爆破をやめるように説得する。

もともとは舞台劇だった脚本を映画にしたとのことで、ほとんどが司令官と外交官の言葉の駆け引きに終始する。「パリを爆破すれば、戦後にドイツは立ち直れない。のけ者になる。」「5年後君は家族とパリを訪れる。パリを守った英雄として」。

司令官は命令に反すると家族が殺されると、命令実行をかたくなに決めている。外交官は家族を救うことを約束する。司令官はわかっていた。ヒトラーがすでに狂っていることを。でも、もう後戻りはできないんだよと。

役者二人が味わいがあるとステキな老紳士と思ったら、舞台でもこの二人が演じたらしい。

その昔、戦争であっても言葉で説得、人間対人間のやりとりができた。でも、いまはどこもかしこも言葉は通じない。Twitterで一方的につぶやいて攻撃することもありえる。つぶやきは返信はあるけれど常に一方通行の言葉でしかない。張り付いて固まって次にいくんだ。良くも悪くも残るものが少ないように感じる。