胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

映画『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』

 

マイライフ・アズ・ア・ドッグ

マイライフ・アズ・ア・ドッグ

  • メディア: Prime Video
 

 『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』 1985年スウェーデン映画

 監督:ラッセ・ハルストレム

 

1957年にソ連が打ち上げた人工衛星スプートニク1号。それには1匹の実験用の犬がのっていた。5か月間地球のまわりを回りながら餓死して死んだ。主人公は辛いことがあると、その犬を思う。「あの犬より自分の人生はまし」だと。

公開当時に見逃してそのままになっていた映画である。いい映画だ。監督は「やかまし村」や「サイダーハウスルール」、最近みた「マダム・マロリーと魔法のスパイス」の監督である。主役の不幸な少年役がかわいい。モテモテの少年だ。少女たちに母性本能を抱かせてしまうのかもしれない。母を亡くしていく過程で「やかまし村」のような田舎の人たちに癒されていく。母が死に、大好きな犬もたぶん殺された。どうしていいかわからないよね。犬になる彼の気持ちが痛いほど伝わる。

本好きのわがままな母もみていて痛い。田舎の現実的生き方とは別に、本の中にしか自分の居場所がないのだ。逃避かもしれないけれど、わかる気持ちがするというか自分みたいだ。