映画『アスファルト』
『アスファルト』 2015年
監督:サミュエル・ベンシェトリ
パリ近郊の老朽化した団地を舞台に男女の交流を描く。男女は、息子が刑務所にいる老女と言葉の通じないアメリカ人の宇宙飛行士、落ち目になった女優と向かいに住む高校生、車いす生活になってしまったおじさんと看護師。
その交流が最後に暖かな陽ざしを感じさせてくれる。うまくいくさ、と思わせる。
登場人物は男女6人だけだが、団地の入り口にたむろしている男2人がいる。アメリカ映画だとこの二人が悪だったり、人を馬鹿にしたり悪態をつく、ヤクをやっているものだという先入観があって身構えてしまったが、何もしゃべらない。何の反応もないけど、最後にいい奴だと思わせる。アメリカ映画に先入観を植え付けられてしまったと反省した。
イザベル・ユペールがこういう映画に出ているのもうれしい。