映画『ダークナイト』3部作
2週間前、Amazonプライムで無料だったので、『ダークナイト』3部作いっき見した。いっき見する前の日に1泊で長男と山形の酒田へ寿司を食べに行った。
長男の車、長男の運転。長男が予定を決め、宿代も寿司代もお金を出してくれる。夫がお金を出そうとしても先に払っている。美味しいラーメン屋や板蕎麦も食べさせてくれた。土門拳記念館も本間美術館も見て、日本海も美しくて楽しい家族旅行だった。
でも、家に帰ってきたら淋しくてたまらなくなった。
だって、ついこの間まで車に乗せていたのはわたしなのだ。ベビーシートに長男を座らせ赤ちゃんせんべいを握らせ静かにさせる。部活の試合の送迎。あの頃は3列シートの大きな車に乗っていて、息子の友だちも乗せて走った。夫が締め切りで忙しい休日に息子たちを連れて遠くまでドライブした。
「お母さん、今日も楽しかったね」と言わせるためにがんばった。
食べ物も美味しいものを食べさせるのは親の役目だった。美味しい蕎麦屋、イタリアン、高校生の頃は息子を誘って出かけたものだ。おかげで食通になって、作るのも食べるのも大好きな男子になった。
「お母さん、これ美味しいね」と言わせるために料理した。
お金持ちではない自由業の親だけど、精いっぱいいろいろな世界を教えた。
それがすべて逆転した。車に乗せられ、「これ、美味しいね」とわたしが喜ぶ。すごく年を取ってしまった感じだ。次男さえ社会人になってしまった。ありがたいことに2人とも親より給料がいい。いろいろなものが負けてしまった。
来年は結婚する長男。会えるのも年に数回。もうわたしの息子ではない。家族を持ち家族を大事にしていく。世界はちがっていく。
もう親は卒業だと突きつけられて淋しかったのだ。
バットマンを見続けて元気になった。期待していなかったけれど、かなり面白い。脇役もベテラン俳優がいてうれしい。マイケル・ケイン見ているだけでうれしい。『ダークナイトライジング』では、アン・ハサウェイが出てくるではないか。
映画は元気にしてくれる。