胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

クリント・イーストウッド監督映画3本

 

クリント・イーストウッドの映画を観てきませんでした。評判は聞いていましたが、昔々みた映画の印象が悪かったせいでしょうか。仕事の打ち合わせで、この映画が良かったという話を聞いて、みてみました。たしかに90歳のクリント・イーストウッドはいいですね。妻役はダイアン・ウィーストでした。ウッディ・アレンの映画に出ていた方ですね。だいぶ老いた姿にびっくり。声は変わらずです。老いていい味が出せる俳優は死ぬまで仕事があっていいな

ボケたクリント・イーストウッドになついてくるチンピラはかわいかった。マフィアのボスの邸宅には半裸の美女たちがお尻プリプリ、胸はボインと歩いているのだけど、ちっともそそられない。セクシーさってあまりもろに出されるとげんなりする。男はいまだにああいうのが好きなのだろうか。

刑務所でのラストは良かった。

 

渡辺謙演じる栗林忠道中将の手紙が紹介された原作をもとにしている映画だが、登場人物はほとんどフィクションである。それにしても全編日本語である。クリント・イーストウッド監督だけど、強力なスタッフたちがいるのだろうな。監督がイメージを言えば作り上げてしまうようなスタッフ陣。負けるとわかっていて戦わなくてはいけなかったのか、と今になっておもう。全員で山に白旗をかかげよと。

 

硫黄島の摺鉢山にかかげた星条旗。1枚の写真が、戦費を集めるためのプロパガンダにつかわれたという話。アメリカ軍の被害もすごかった。本国では戦争の悲惨さがわかっていない。ベトナム戦争と同じ。宣伝活動が嫌だといえば、うえのひとが「沖縄にやるぞ」と言う。死ぬのは庶民。だれかの息子。お偉いさんは生き残り、戦後もうまいことやる。買った国も負けた国も同じだと、クリント・イーストウッドは言っているようだ。それにしてもインディアン差別というのもひどい。もともとの原住民をなんだと思っているんだ。インディアンの兵士役のアダム・ビーチがいちばんいい役だ。