胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

映画『戦争と人間』

 

『戦争と人間』は、1970年から1973年に公開された戦争大河ドラマ。監督は山本薩夫、原作は五味川純平。キャストは、当時のスター俳優が勢ぞろい。

 私としたことが、この映画を観ていなかった。満州のことを描いている貴重な映画だ。それにしても浅丘ルリ子が美しい。吉永小百合がかわいい。栗原小巻もこんなにチャーミングだったのか。みんな若くて初々しい。先日の「ビルマの竪琴」でいい男だった三國連太郎は汚くて、三國連太郎らしくなっていた。

一部ずつが3時間以上の映画なので、2日間かけて観たけれど長さを感じない。第3部はノモンハンの戦いでソ連に負けて撤退していくところで終わっている。登場人物たちが終戦まで生きのびるのかどうか知りたい。あまりにも中途半端なと思ったら、第4部を製作する予算がなかったので作られなかったそうだ。結末を知るには原作を読むしかないか。それにしても、亡くなった俳優たちばかりだ。石原裕次郎も外交官の役で出ていたが、関東軍の横暴をおさえられない役だった。伍代産業の番頭役の高橋幸治も懐かしくいい役者だと思った。