映画「日本と原発4年後」
『日本と原発4年後』 2015年 監督:河合弘之
先月、福島の被災地をまわるツアーに参加して、帰還困難区域にもはいり浪江町、飯館村などをまわってきた。そのこともあるところで報告するのでまとめているところ。
ツアーに参加する前に本を読んだりして勉強していたけど、この映画は見ていなかったので、視聴する。
「日本と原発4年後」とは、2015年の撮影なので、請戸地区もまだ片付いていない。
あちこちにフレコンバッグが積み重なっている。
今回のツアーでは、フレコンバックが続く風景が見られると思ったが、目にすることはできなかった(少しはあったが)。どこへいったのか。山の中などの人の目に触れないような仮置き場に移されたようだ。もしかしたら、オリンピック前にかたづけられたのかもしれない。処分方法は決まっていない。放射能廃棄物なのだから、厳重に管理されないといけない。でも、日本はそういうところはいい加減なような気がしてくる。
原子力村の構造がわかりやすく説明されている。でも、もとになるお金は税金。
2022年10月は、請戸はすっかりきれいになり、震災遺構として請戸小学校は残されたが、漁港も再開されている。近くでは「福島イノベーション・コースト構想」がはじまって、近未来都市を国は描いている。
生活と健康を奪われた人たちを踏みにじって、原発安全神話のあとは、放射能安心神話を流して、原発事故を国民が「終わったこと」と思わせようとしている。まだなにも終わっていないのに。
映画のなかで原子力委員にもなった元キャスターの木元教子は、「今の生活を手放せないでしょう。停電があるなんていやだ」というような発言があったが、わたしはわたしたちが節電ではなく、生活のダウンサイズしていかないといけないと思う。
わたしたちの働き方生活を変えていかないと、原発は嘘の塊の象徴として残り、また大きな被害をもたらすだろう。自分が被害に合わないとわたしたちはわからないのだろうか。人の痛みを知る想像力を枯渇させてしまったのは誰なのだろう。
あと、「3.11子ども甲状腺がん裁判」口頭弁論の期日集会などをYouTubeでみて、今日も日が暮れてきた。