胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

八幡平〜茶臼岳

 八幡平へ行き茶臼岳に登ってきました。
 息子は安比でテニスの試合なので、送迎することになりました。長い試合時間の暇つぶしのため八幡平へ行くことにしたのです。
 安比のテニスコートに息子を降ろしてから、八幡平展望駐車場に車をとめて歩きはじめたのが8時30分。ビジターセンターの人に聞いたら「茶臼岳往復は5時間ぐらいかかるかな」とのことで、息子の迎えには間に合うと思い歩きはじめました。

 見返り峠から岩手山を見ると雲海が広がります。久しぶりに見る雲海です。雲海の向こうに早池峰山が見えます。
花はリンドウの季節になっていました。アオモリアザミギボウシもまだ咲いています。久しぶりトリカブトも見ました。さすがに八幡平です。花が楽しめます。
沼をのぞいたら、オタマジャクシがうようよ。オタマジャクシは春と思っていたのですが?

 そうやって八幡平の湿原を歩いていても人と会いません。八幡平は人が多いと思って、熊鈴も持って来ませんでしたが、なんだか心細くなって行きます。それでもまず、源田森に登りました。鳥海山八甲田山、遠くの山々が360度見渡せて八幡平一番のながめでした。ここで朝食のパンを食べながら、茶臼岳を見ると、森の中に入って行かなければなりません。なんか熊いそうで嫌だな、この景色で満足し八幡平沼を一周して帰ろうかしらと考える。そこに鈴の音がしました。中年の夫婦があらわれました。茶臼岳口に車をとめて、茶臼岳に登って来たそうです。「人には会わなかったけど、熊なんていないですよ、道も楽です」と教えてくれます。茨城から来たそうで、昨日は盛岡を自転車でまわって「いいところですね」と充実した旅をしているようである。人と会ったことで元気を出して茶臼岳に向かう。
 でもね。途中で狭いくらい道の脇に落ちていました。もっこりとした熊のうんこが。さらにさきには、何かたれたようなうんこが岩をつたっていました。熊さんも下痢をするのかしらって、熊に見られている感じがします。下枝を折る音もします。しかたないから音痴で恥ずかしいのですが、大きな声で「おさんぽ」を歌いながら歩きました。茶臼山荘に着けば団体さんが茶臼口から登ってきたところで少し安心しました。
 茶臼岳に来て良かったです。頂上で見つけました。

 コケモモです。コケモモ登山隊といっても二人だけですが、隊員Yちゃんに見せてあげたかった。それから頂上からは松尾鉱山跡がよく見えました。赤い屋根の建物の棟やコンクリトーの建物。患者さんに松尾鉱山出身の方がいます。学校も映画館もあった山の中でにぎわった町だった思い出がつまっている場所です。
 茶臼岳を下りてからは、八幡平遊歩道に戻り、八幡平頂上をまわって駐車場に帰ったのは、12時30分。4時間でまわってきました。さすがに昼近くには八幡沼のまわりは人が多く歩いていました。 

 ひとつ新しく知った植物は、ミツガシワ。三ツ石山に登った時にも湿原の水の中から生えている大きな三つ葉の植物が気になったのですが、八幡平にもたくさん生えていました。この植物は氷河期の生き残りで、化石にも出てくるそうです。6月ごろには花も付けるようで、見てみたいです。ワタスゲの群落も見たいので、6月〜7月に来てみたいです。
 14時前には、試合に負けたけど、格があまりに違う相手に格闘して満足そうな息子をひろって帰りました。