胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

故郷よ


 放射能は見えない。血が流れる訳ではない。
 少し離れた場所に住む人々には人ごとになってしまう。
 この恐ろしさに想像力が停止する。
 もうすでに私たちは、放射能の中で暮らしている。
 チェルノブイリ、福島と2度起こることは、3度目だってある。人ごとではすまされない。
 映像が美しい。自然に囲まれた豊かな土地が汚染されていく。美味しそうな林檎に手を出さない観光客。かぶりつく主人公。林檎食べなくても、すでに私たちは放射能、核に囲まれて暮らしているというのに。
 でも、今年も岩手の林檎を知人に贈れない。捨てられたりしたら嫌だからだ。私は福島の桃にかじりつく。風評被害ではない、放射能被害なんですと言いながら。