胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

寒くなってきた


山の家は冬だった。

フリースを引っ張り出して着る。



なんだか、いろいろなことが動いている。

私が「焼き物を再開したい」とつぶやいたら、夫がわたしの工房を探してくれた。

そして、見つかったのが村のMさんの元牛小屋。2階はタバコの葉を干していたとかで、広い。

小屋のまわりに萱が生えて、そんなところに小屋があるなんて気にも留めていなかった。

中は物がなくすっきりしている。

ただ、ボロボロではある。相当な直さないといけない。

Mさんは、小屋を「けっから」と言う。タダで貸してくれる。小屋の周りの土地も含めてだ。
どうせ誰も使わないから自由に使えと言う。

この小屋なら家から自転車で来れる。
大好きな川も近い。
近所の人たちも知っている人たちだし、なんというか、この村に来た原点のような場所なのだ。

そうして小屋はあっという間に、私の職場ということになり、夫が萱を刈り出した。

小さな堰があり水が流れている。花もいろいろ植えよう。

おいおい、山の家の庭も畑も手が回らないのに、また仕事増やしていいのか。

小屋を直すお金はあるのか。

焼き物ができる腕が残っているのか。

でも、もう動き出してしまった。

そうして、この着地点が当然のことなのだと思える。

少しだけ、安曇野の工房での幸せな日々の気持ちがよみがえってきた。

わくわくしてきた。


小屋のまわりの草を刈り、人が戸を開け閉めし出入りすると、なんだか小屋が息を吹き返してきたような感じがする。小屋もあと一仕事することを喜んでいるようだ。