胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

水がでない

大学はなかなか終わらないし、お盆はお休みするヘルパーさんの代わりに訪問の仕事に出たりしていたので、16日からやっと休みとなった。気がつけば、中学生は17日から、小学生は18日から2学期が始まる。北国の夏休みは本当に短いぞ。子どもと遊ぶ暇もなかったので、16日と17日で山の家へ二男と一泊で行くことにする。その前に夫の実家に寄って、愚痴話をたくさん聴くという仕事もする。
 山の家は、お盆前に夫や子ども達が行ってきたのだが、沢水をひいているパイプがつまって水がでなくなったそうだ。簡単な直し方はわかったのだが、夫は締め切りで忙しいから、9月の連休にパイプをなおしたり、水槽の掃除をすることにした。
 だから、私と二男が行ってもまだ水はでない。水は少し離れた隣の家の沢水の流しっぱなしからもらってくる。大きな薬缶とバケツにひとつ。大きな薬缶にたっぷり水を入れると重くて二男は持てない。隣といっても少し距離があるので途中で休みながら持っていく。「アフリカとかアジアでは、子ども達が水汲みしているんだよ」と言ったり、「『北の国から』みたいだね」と言ったりしながら、水のない状況を楽しんでいられるのも山の家が生活の場ではなく、ただの山小屋だからなのだ。
 お風呂は入らず、洗面器に注いだ水を捨てないでふたりで顔を洗う。また水汲みに行くのが嫌なので、水を最小限に使うようにする。山の家では、「水はただ!」とジャブジャブ使っていたが嘘のように節水できるのね。
 昼は暑かったのに、山の夜は寒いくらいになって薪ストーブを焚く。泉鏡花の全集をどうするか考える。今、いろいろな物を捨てているところ。捨ててもまた増えるのだが、泉鏡花を読み直す日が来るのは先のこと。図書館にも全集があるし、売れるかどうかわからないけど古本屋に持っていこうと、とにかく紐で本をまとめてみる。母が山の家の整理をしている間、二男は夫所蔵の古い『釣りバカ日誌』のコミックをひたすら読み続けている。こうやって古い本も役に立つからなかなか捨てられない。