胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

十月の末


 宮澤賢治作『10月の末』児玉房子ガラス絵(草の根出版)です。10月の山里の風景が懐かしく思い出されます。
「豆ばたけは、今はもう、茶色の豆の木でぎっしりです。
 豆はみな厚い茶色の外套を来て、百列にも二百列にもなって、サッサッと歩いている兵隊のようです。」
 大豆畑は、9月のお彼岸ごろまでは枝豆として食べる。だんだん豆が堅くなって枝豆は食卓にのぼらず、大豆は本来の豆の姿に変わっていく。畑にかがんで大豆を抜いていたときの感触を思い出した絵本でした。里山の1日を描いたなにげないお話だけれど、胸になつかしさがあふれました。昨夜寝る前に読んだ絵本です。