秩父浦山ぐらし
- 作者: 黒倉正雄,斎藤たま
- 出版社/メーカー: 新宿書房
- 発売日: 2005/08/01
- メディア: 単行本
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申し訳ないけれど、知ってしまった責任はあるけれど、山の生活に逃げ込みたくなる。自然と共に暮らして、大変な人たちのことは忘れたい。
なぜ、患者さん達がそんなに自分にこだわるのかと思った。みんな考えが、一見深いのだ。「自分は生きている価値がない」「未来はない」等々。そう言われれば、私もそうだけれど、まあいいじゃない。価値がなくても生きてても。プリプリ観て泣けるし、今日はラジオで亡くなった吉田秀和さんの特集番組を聴いていて、やはりバッハとモーツァルトは好きだなと思い、7時からはビートルズ特集ではないか、聴かなくてはと思う。自分から逃げているのかもしれない。人の作ったものに感動して、自然に感動して、自分から目をそらしているのだろうか。
でも、基本自分はたいしたことないと思う。食べて寝て、好きなことして、自分なんてものがどこにあるのか。ファンタジーの中に生きているのだとしても、自分にこだわりすぎるのは疲れる。
しかし、自分にこだわるには訳があった。これが仕方ないことなのだと段々わかってきた。
私の役目は、世界には面白いことあるよと伝える事なのだろうか。