胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

1945年 敗戦から何を学んだか 日本・ドイツ・イタリア

敗戦から何を学んだか―1945年 日本・ドイツ・イタリア

敗戦から何を学んだか―1945年 日本・ドイツ・イタリア

本の発行は、1995年。色川大吉編。
「戦後50周年 国際シンポジウム」の記録集です。

このシンポジウムから20年経ち、戦後70年となりました。
しかし、日本はますます戦争責任なんてなかったことにし、ドイツと同じ敗戦国でたくさんの人たちを不幸にしたことを忘れています。

こういう日本にしたのは、「それは第一に実際に起こった歴史の事実を、正しく国民に伝え、知らせるという努力を、国家が、教師が、ジャーナリズムが怠ってきたという点にあるのではないか」(P60)とありますが、努力を怠ったのではなく、真実を国民に伝える気などさらさらなく、国民の方も反省などしなかった。そのまま70年が経ちます。

「むしろ私たちがふだんに最も恐れたのは、日本全国に網の目のように張りめぐらされていた100万単位の町内会や隣組の監視組織であり、これが国民を国策に同調させ、戦争に駆り立てる力となっていた」(P55)

今も起こりつつあることです。日本人は変わらないと諦めそうですが、今の若い人も立ち上がる人も多い。ここで同じことを繰り返しをしたら、あまりにも人間としての堕落なのではないだろうか。