胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

欲しい物を見つけた

 エコ・ポイントのエコは「エコロジー」のエコではなく、「エコノミー」のエコだと知り合いから聞いて納得したのだが、買いたい家電製品もないので我が家には関係ない。簡単に買い替えるお金もない。テレビはもちろんまだ地デジではない。買い替えなくてはいけないかもしれないけれど、買い替えないかもしれない。「テレビはあまり観ないのだから、テレビ観るのをやめてしまうか」という案も出ている。子ども達は反対だが、山の家に暮らしていた頃もテレビが観られなかったし、この親が「買いたくない」といったら、買わないかもしれないとおそれているようだ。
 冷蔵庫も自動製氷装置が壊れてしまった。でも、まだ買ってから5年もたたない。もちろん買替えなんてしない。それにしても、最近の家電は壊れやすいのではないだろうか。FAXもすぐ調子が悪くなる。岩手に引っ越してから2回買い替えたが、今のも調子が悪いまま使っている。
 そういうわけで、欲しい物もない。車も今のままで十分だ。そう思っていたら、久しぶりに欲しいものが出てきた。
 それは、「餅つき機」。
 土曜日の夜に、ある親子参加の持ち寄りパーティがあったのだ。私は久しぶりに訪問ヘルパーに出ていて、帰りも遅くなったので何も作れず、アイスなどのデザートを買って途中参加した。そこで、搗きたての胡桃餅やナッツが入った餅をいただいて、美味しかった。和風お菓子作りが得意のGさんが作ってきたのだが、「餅つき機でやれば簡単よ」とのことだ。
 私は、餅つき機に偏見があった。山の家がある村では神社の行事には餅をたくさん搗く。臼と杵で搗くのだが、それでは間に合わないので餅つき機でも作っていた。男たちが餅を搗き、女たちが丸める。もちろん作業の後は、搗きたての餅を食べる。そうして「やっぱり臼と杵で搗いた餅が美味しい」と言い合った。機械で搗いたのは美味しくないという意味で確認しあってきたのである。(しかし、おばちゃんたちも年寄りになって餅つき機を使いだしていることを後で知ったのだが。)
 もちろん、我が家の餅もとなりのおんちゃんが作ってくれた臼と杵で搗いた。盛岡に来てからも最初のうちは年末に帰って搗いたが、最近はなかなか時間がなくてできなくなった。それに臼が重い。洗うのも大変になる。だから、私一人ではできない。夫にお願いしないと餅が作れない。この春も連休には臼で草餅を搗きたいと願っていたが、息子たちの大会でそれどころではなかった。
 それで、Gさんの餅を食べて、「餅つき機を買おう」と思い立つ。餅好きの息子たち。このところ買った餅しか食べていない。草餅、豆餅も作りたい。夫に協力をお願いしなくても一人で作りたい時に作れる。なにも臼にこだわることもない。あの臼に未練があるのだが、仕方ない。私も便利さに流れよう。アマゾンで見たら、2万円以下で買えるらしい。エコ・ポイントには関係ないが、久しぶりに欲しいと思えるものに出会えたのだった。