胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

人を助けるすごいしくみ

 kindleで読む軽い読みもはないかと検索したが、まだ電子化されていない書籍も多い。そこで糸井重里の「ほぼ日」でも話題になっていた西條剛央の『人を助けるすんごい仕組み』をダウンロードして帰りの新幹線で読む。すごいことだけど、前半を読んでも、私にはすごい仕組みが良く見えて来なかった。フェイスブックなどの基本となる知識がないからかもしれない。
 ただ、その道のプロがボランティアとして集まってくる様子はすごいと思う。ボランティアを継続事業にする難しさも最後に書いてあり、後半になるとだいぶわかってくる。宅急便ヤマトのプロフェショナルに「物流」というプロがいることを知る。
 非常事態に私が力を貸せるプロの仕事とは何か。心のケアではない。制度や経済的な支援につなげることなのかもしれない。
 国家試験の受験勉強で、[バーレットのソーシャルワークは、「価値」と「知識」を担った援助者が、人と環境の接触面に介入すること]などと習うが、仕事をしてみてようやくわかることだ。根底には「そうじゃない」とかいう正義感があるし、お客さんは、こちらが何でも応えてくれると思って「どうしたらよいか」と相談に来る。傾聴だけの相談支援ではなく、解決しなければならないから、制度や法律、医療、社会資源、世間一般の事柄を知っていなければいけない。その世界にいると毎日経験も積み重なって行くが、福祉の世界も法律が変わるし、政治にも影響されるので、日々勉強なのだ。
 著者の西條さんが、いかにすごいが10分の1も分かっていないけれど、プロって情熱ある人なのだということはわかった。