地方消滅の罠
地方消滅の罠: 「増田レポート」と人口減少社会の正体 (ちくま新書)
- 作者: 山下祐介
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2014/12/08
- メディア: 新書
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お正月にラジオで下記のニュースを聞きました。コストとは何だろう。人の生活を何と考えているんだろうと暗澹たる気持ちになりました。その後、本屋さんへ行ったら、この本が平積みされていたので、さっそく買いました。
限界集落維持のコストは 国土交通省が検証へ
1月2日 4時13分人口減少が深刻な過疎地で持続可能な集落の在り方を探ろうと、国土交通省は東北の4地区をモデルに集落を中心部に移した場合に維持する場合と比べてコストがどれだけ節約できるかを具体的に検証することになりました。
住民の半数以上を高齢者が占め、存続が危ぶまれているいわゆる「限界集落」は国の調査で全国400か所以上に上り、中でも東北地方は50か所と中国・四国地方に次いで人口減少が深刻な過疎地が多く、集落維持のコストが課題となっています。
このため国土交通省は、集落を維持する場合と中心部に移しコンパクトな街づくりを進める場合のコストを比較し、実際の集落をモデルに検証することになりました。
具体的には集落の維持にかかる道路や上下水道の費用やバスやゴミ収集車のなどのコストと、集落の移転に伴う費用を比較し移転でどれだけ節約できるのかを分析することにしています。
モデルとなるのは宮城県栗原市、青森県むつ市、秋田県湯沢市、それに山形県小国町の4地区で、国土交通省は現地調査をし、ことし3月までに報告をまとめます。
こうした検証は全国で初めてだということで、東北地方整備局の安田吾郎企画部長は、「限界集落の問題は、住民の合意形成が難しくなかなか解決に向かわないが、『コスト』を見える形にすることで、集落再編を進める貴重なデータにしたい」と話しています。
著者の山下氏が提案する地方自治というのは、必要だけれど、時間のかかる作業。日本人はすぐに、お上が決めたことを「そうだそうだ」「選択と集中だ」と、流れが決まってしまいそうです。こういうニュースも流していることだし、国は国民を徐々に「選択と集中」に洗脳していくつもりかと思います。
わが家も対象かしらね。ひとつ疑うことは、原発のゴミをどこの市町村も引き受けてくれないから、村から誰もいなくしてゴミの行き場にしようとしているのではないだろうか、と心配します。