胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

最低にして最高の道

高村光太郎の詩です。
前に勤めていた時に、いつもスケジュール帳に貼りつけておきました。
でも、ばからしい妬みや焼きもちってあるんですね。
よくわかりません。
誰かと比べて、いつも自分が優位でないと気がすまないという人が、いるのです。

そうして、またもやです。
もうやめましょう。
なんでかな。
まあいいや、私は逃げてお家に帰りましょう。


ただ、高村光太郎がこの詩を書いたのは、どういう時代でどういうことがあったのか、考えないといけないですね。
どのような思いで書いたのか。





最低にして最高の道

もう止さう。
ちひさな利慾とちひさな不平と、
ちひさなぐちとちひさな怒りと、
さういふうるさいけちなものは、
あゝ、きれいにもう止さう。
わたくし事のいざこざに
見にくい皺を縱によせて
この世を地獄に住むのは止さう。
こそこそと裏から裏へ
うす汚い企みをやるのは止さう。
この世の拔驅けはもう止さう。
さういふ事はともかく忘れて、
みんなと一緒に大きく生きよう。
見かけもかけ値もない裸のこころで
らくらくと、のびのびと、
あの空を仰いでわれらは生きよう。
泣くも笑ふもみんなと一緒に、
最低にして最高の道をゆかう。