胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

入学とお葬式

今週、次男の大学の入学式があるらしいです。
行かないので、日にちがよくわかりません。
次男は、前期試験に合格し、希望の大学へ入学することになりました。
めでたしめでたし。

これにはほっとしました
なぜなら、前期で受かれば、私の弟のマンションに居候することになっていたからです。
ベッドと机、クローゼット付きの部屋が空いているのです。
引越しは、段ボールで服や本を送ればいい。
もし、前期が落ちて後期で受かると、ぜんぜん別の場所になるのでアパートを借りないといけません。お金がかかります。
そういうわけで、親はほっとしています。
次男は、ひとり暮らしをしたそうですが、親もお金がないので、自分でお金を貯めて、アパートに移るように言いました。
しかし、弟のマンションがいい場所にあり、良い部屋なので、気に入っているようですし、弟も仕事人間で顔を合わせる時間も少ないので、うまくやっていけるようです。

本当なら、次男の引越しは3月末のはずでした。
それに合わせて、私たちも家族全員で上京し、親戚にあいさつ回りをする予定でした。特に、沿岸の家が流されて娘の世話になっている義父母に会いに行って、立派になった息子たちを見せるのが目的でした。

でも、3月20日に義父が亡くなったという連絡があり、夫と私はその夕方の新幹線に乗って、上京。
次男もお通夜に来なくてはいけないので、「段ボールに荷物詰めて宅急便でおじさんの所に送り、新幹線に乗ってきなさい。もうそのまま東京にいなさい」と指示。
そういうわけで、次男は急遽、荷物を詰め込み上京。お友達ともいろいろ予定があったようですが、新幹線代が高いので、行き来はできません。お友達からは、夜逃げのように上京したと言われたそうです。

お通夜に告別式。
仙台から駆けつけた長男、私の弟から借りた黒いスーツを着た次男が集合し、お通夜を待つ親族が集まる休憩室に出向きました。
その時のどよめきは、親として鼻の高いものでした。
親族の皆さん、せいぜい中学生の息子たちしか見ていないので、大きくなったことにびっくり。
それにイケメン。私が言ったのではないです。親族のおばさま方です。特に彼らの祖母である義母は、「こんなにイケメンになっちゃって」と、1時間ごとに息子たちを見て泣きます。
隣で夫の妹さんが「お母さん、イケメン好きだものね」と、笑っています。
長男は、五郎丸のようにひげを生やし、大学生なのに35歳ぐらいの風格。美化して言えば、次男は『SP』の岡田君のよう。お年寄りにモテていました。

儀式の時は、私たち家族は義母と共に最前列に座ります。そうして、お焼香をしていただいた人に頭をさげて挨拶する役回りです。喪主家族だったのです。

義父が震災で住むところを無くして、お世話したのは夫の妹夫妻と孫代わりに義父を慕って尊敬していたH君です。
何もしていない私たちが偉そうに最前列は、申し訳ないのですが、息子2人が親族を納得させた感じです。
義父の血を継ぐ正当な後継ぎは、私の息子2人だと皆さんを納得させるものがあったようです。
私は、息子の達の後ろに控えていればいい。楽でした。

なんか、大奥のドラマのようだと思いました。後継ぎ争いの中、正当な嫡男が現れました。どこの馬の骨かと思ったら、立派で人心を集めてしまったという感じです。
嫁としての勤めは何もしていませんが、息子2人産んだだけで、役割果たしたので大きな顔をしている大奥の母のような気分でした。

義父の死に目に会えませんでしたが、この息子たちが無事大きくなったことを喜んでいるでしょう。
これからも息子たちを見守っていてくださいね。おじいちゃん。