胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

グアテマラ、モンペと映画と本

旅する洋服屋Tさんの展示会が3月にありました。Tさんの展示会があると「春が来たんだ」と思います。
展示会の間、スタイリストのTさんと夕食を1回は一緒に食べます。今回は展示会の片づけも手伝いました。この方が持ってくる服はすぐに欲しくなります。でも、無駄使いはしないと決めた私。去年は買いませんでした。今回も我慢しようと頑張りました。でも、夕食に行く前に展示を見て、好きな服を2,3点見つけてしまいました。
 次の日、片づけに行くと、欲しいなと思った2点は売れていた。買わないつもりだったのに、がっかりしました。それで、服も出会いだと思い、残っていたワンピースを買ってしまったのです。
惚れた物は買わないと後悔する。それに、いろいろなことが終わったご褒美だと言い訳して。
 しかし、その後に片づけを手伝いながら、隅の方にモンペがたたんで置かれているのに気が付きました。広げると絣のようです。藍の模様がありますが、模様もデザインも少し日本のものと違います。
 聞けば、グアテマラの絣だそうです。旅する洋服屋さんの友達でアメリカに住む日本人アーティストさんが、今、グアテマラの織物に夢中なのだそうで、グアテマラの布を使っていろいろ作っているらしい。絣の他にも華やかな色遣いのモンペ風ズボンなどがありましたが、私は素朴なグアテマラ絣に惹かれて、モンペまで買ってしまいました。そういえば、まだお金を払っていません。振り込まなくちゃ。

 家に帰ると、グアテマラってどこにあるのだと地図で探しました。メキシコの下の方にある小さな国です。

 先週、身内の不幸があって東京に行きました。駆けつけたのはいいのですが、斎場が混んでいてお通夜は3日も先になりました。ぽっかり時間が空いたので、用があった神保町に行きました。交差点を渡るときに岩波ホールの看板が見えました。20何年前までは時々映画を観に来た場所です。用が済んでも夜まで時間があるから、映画を観るのもいいなと思いつき、看板を見に行きました。映画は、グアテマラの映画『火の山のマリア』です。内容もわかりませんが、どうやらグアテマラのことを描いているらしいとわかり、グアテマラもんぺの縁で観たくなりました。

『火の山のマリア』は、火山の麓のコーヒー園で働く小作農の娘マリアが主人公ですが、この女優さんは、存在感がありますし、地元民の役者さん達はたくましく、飽きさせない映画でした。公用語スペイン語がわからないための不利益やアメリカへの憧れ、今のグアテマラの現状も描かれているのでしょう。偶然ですが、面白い映画を観たと思いました。

グアテマラの弟 (幻冬舎文庫)

グアテマラの弟 (幻冬舎文庫)

 映画館に、片桐はいり著『グアテマラの弟』が置いてあり、買いました。帰りの新幹線で読もうと思いました。でも、その夜に読んで面白くていっきに読んでしまいました。
 片桐はいりの弟さんがグアテマラに住みつき、結婚しすっかりグアテマラ人になっています。この本でグアテマラがますます近くなりました。たぶん、行くこともないのかもしれませんが、グアテマラは、ちょっとしたマイブームになっています。