胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

末廣亭

11月2日~4日の連休に東京行っていました。

いろいろ用があったのですが、日曜日の末廣亭へ行ってきました。

2年前に上野の鈴本演芸場で寄席を観てから、寄席ファンになりました。

その時のことを某俳句誌に書いたのが下記の文書です。

  演芸場

 うつっぽい状態で、やる気が起きないとき、ネットで桂枝雀(二代目)や古今亭志ん生(五代目)など一昔前の落語を聞いていました。「饅頭こわい」「代書屋」などの知っている話を聞いて笑って、なにか安心するのです。

 演芸場へ行き落語を聞きたい。夫が「最初に行くなら、鈴本がいい」と言います。今年一月に時間がとれて、上野の鈴本演芸場へ行きました。

 一七時の開場前から並び、前から三列目に座りました。前座というか、プログラムに載っていない男の子が落語を一席しました。その子は、そのあと舞台で雑用係もしました。

 終演は二〇時四〇分。三時間笑ってわらって楽しめました。落語家は、名前も顔も初めての人ばかり。落語だけではなく、高齢な漫才師、人の良さそうな手品師、若い紙切り師。 紙切り師は、客からのリクエストで紙を切って作品を作ります。女性客がリクエストした作品をもらうとき、さっとおひねりを渡していました。やってみたいです。

休憩時間に隣の人がお菓子を食べています。「私もお菓子を持ってくればよかった」とおもいました。鈴本演芸場のお稲荷さん弁当は売切れでした。

 印象に残った落語家は、春風亭百栄。サッカーの試合で、オフサイドをとった審判に抗議するフェルナンデスとそれをとめるガルシア。バカバカしいやり取りが続きます。印象が強すぎて、家に帰っても百栄落語が頭でリピートされニヤニヤしていました。

トリは柳家喬太郎。客から声がかかります。マクラが長くてみんなが笑い機嫌よくなります。でも、最後はほろりとさせておしまい。落語で泣くとはおもいませんでした。

 正月席の千秋楽でしたが、私は繭玉に包まれたように幸せになって、しばらく席を立てませんでした。

 

 

 今回は、大学生の次男と末廣亭の前で待ち合わせ。わたしが11時から並んだので、前から3列目に座れました。

 印象に残ったのを紹介。

 出演者がプログラムとだいぶ違うようだった。

 古今亭今輔

 クイズ番組に一般から参加したり落ちた話、出身地の富岡製糸場の話などをまくらに、秀吉の兵糧攻めに対抗するお菓子のお城の話は、バカバカしいけれど笑った。それから、彼の紋付きが少しヨレヨレなのが気になった。

 マグナム小林

 バイオリン漫談。みんな一緒に手をたたいて盛り上がる。

 一矢 

 相撲漫談。相撲は詳しくないけれど、これも最後に相撲甚句に客席と一緒に掛け声をかける。こういう一体感は舞台の楽しさ。

 神田紅

 今回のとり。さすがベテランの風格がある。最後の踊りも良かった。「紅さん!」と叫びたかったよ。ちょっと紅さんには思い出がある。講談は「髪結い新三」の一部、この続きはまた明日ということで、明日も来たくなる。

 客席はほぼ満員。終わって振り向くと2階席もびっしり人がいて、崩れるほど。帰りに次男と母と父がつき合っていた頃によく行った店でビールを飲んで、寄席の余韻にひたる。そして芸人の生活はどういうふうなのだろう。まだ売れない人は寄席のほかにも地方回りやバイトをしているのだろうか、と想像する。

 次は池袋の演芸場へいってみたい。