せいようクルミ
朝市への散歩途中に気になる庭があります。狭いお庭です。道路にはみ出て木の枝が出ています。
その木が気になります。
実がなっています。丸いかわいい実が一個ずつぶらさがっている。葉も涼しげな丸い形。
いったい何の実?
やまなし・・・でもない。
ずーと疑問でした。
一昨日、その庭の無花果の実をおじさんが摘んでいました。
立派な無花果の木もあって、実がいっぱいなっています。
私は気になる木の木の実の名を聞こうとしました。
「あの実は」と言いかけて、木を指さしたら、実がありません。
「あら、実がないわ。でも、この木になっていた実が気になって、なにかしら」
と聞きました。
おじさんは、「クルミだよ」と。
クルミ! 胡桃っていうのは、ブドウのように実が団体でぶら下がっていて、木の葉も全然違うけど、と私が言います。
おじさんは「せいようクルミだよ」と教えてくれました。私が言うのは、山クルミ。あれは、皮を腐らして実を取るだろう。
そうそう、それを川で洗って、実を乾かすのです。
せいようクルミは、青い皮が手で割れて、中の固いクルミが取り出せると言います。
そうなんだ。せいようクルミの実は、スーパーで売っているアメリカのクルミのように大きいのだろうか、と聞いたら、「そんなに大きくはないよ」とのことだった。
おじさんは、籠の中に無花果をいっぱいいれている。
一つ欲しかったけど、言いだせなかった。
もうひとつ、葉がきれいな気になる木があったので、名前を聞く。
「けむりの木、スモークツリーだ。煙のようなフアフアの白い花が咲くんだよ」と教えてくれる。
そういえば、白い花が咲いていたような覚えがある。
なかなか趣味人のおじさまである。
お礼を言って別れたが、クルミの実をもらいたかったな。庭に植えて、せいようクルミを育ててみたい。
こんど、おじさんを見かけたらお願いしてみよう。