映画『ドント・ウォーリー』
『ドント・ウォーリー(Don't Worry, He Won't Get Far on Foot)』
2018年公開
監督:ガス・ヴァン・サント
主演:ホアキン・フェニックス
実在した漫画家、ジョン・キャラハンの自伝をもとにした映画。
アルコール依存症のダメ男が交通事故に遭い、下半身麻痺で車いす生活になる。
AA(アルコホーリックス・アノニマス)、つまり断酒会に参加しながら、大学へ通い漫画家の道を歩みはじめる。最後は恨んでいた人を許し、怒りを手放し、自分も受け入れる。ハッピーエンド。
前半は、『ジョーカー』を思い出させるホアキン・フェニックスの演技。『ジョーカー』はこじれた自我意識。この映画では立ち直っていく男の姿が描かれる。
断酒会とは人との出会い。誰に出会うかが重要になってくるような気がする。
ジョンの参加したAAのリーダー、ドニーは金持ちで気障だけど我慢強い。はじめはうさん臭かったけど、病を持ち本当に断酒を助けたいと思っている人だった。
AAは、基本は信仰にあると思う。キリスト教なのだけど、ドニーは論語の孔子の言葉を信仰していたみたい。スピリチュアルな力を信じない人は馴染めない世界かもしれない。でも、自分の話に耳を傾けてくれて、恥も差別もなく語り合える仲間がいることが回復につながるというのはわかる。アメリカではどこにでもある依存症の回復グループが日本にはあまりない。田舎では特にない。そして田舎にはアルコール依存症は多い。どうやったらお酒をやめられる? 底つき体験をしなくてはいけないのか。
わたしは最近ウィスキー党になってしまいました。長男が「ボウモア」をお土産に持ってきてくれた。次男がイギリス土産に「アードベッグ」19年ものを持ってきて飲ませてくれた。美味しい。それからワインよりウィスキーになってしまった。ふだんは安いウィスキーです。それもストレートでちびちびなめるように飲んでいます。もちろん少しですよ。お酒に弱いのにお酒が好き。ワインだと酔うのだけど、ウィスキーはあまりへんな酔い方はない。夫は「蒸留酒だから」と言います。
わたしも何かあるとアルコール依存症になる素質があります。お酒に弱いのにアルコールですっきりする、渇きをいやすところがあるからですね。気をつけよう。
AAには12のステップがある。(以下Wikipediaより)
- 私たちはアルコールに対して無力(powerless)であることを自覚した(admitted)-自分自身の生活がコントロール不能(unmanageable)である。
- 偉大なパワー(Power greater)が、私たちを正気に戻してくれると考えるようになった。
- 私たちの意思(will)と生活(lives)について、自分で理解している神の行い(care of God)にゆだねると決めた。
- 恐れずに自分自身のモラルを深掘りし、その一覧(inventory)を作った。
- 神に対し、自分自身に対し、他の人々に対し、自分自身の欠点の正確な気質(exact nature of our wrongs)を受け入れた(admit)。
- これらの気質的な欠点(defects of character)を、すべて神に取り除いてもらうことを受け入れた。
- 自分の欠点を取り除いてくださいと、謙虚に神に求めつづけた。
- 私が迷惑をかけた人々のリストを作り、彼ら全員に償いをすることをいとわなく(willing)なった。
- その人々に対し、彼らを傷つけない限り、機会があった際に可能な限り、直接的な償い(direct amends)を行なった。
- 自分自身の気質について、その一覧を継続的に把握し続け、過ち(wrong)があればすぐにそれを認めた(admit)。
- 祈りと瞑想を通して神との意識的接触を深め、私たちへの神の意志と、それを実現しようとする神の力を知ろうとし、これらだけを祈りにより求めた。
- これらのステップの結果、私たちはスピリチュアルに目覚め(spiritual awakening)、このメッセージをアルコホーリックに伝え、さらにこの原理を私たちのあらゆる場面で実践(practice)しようとした。