胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

松浦晋也著『母さん、ごめん。』

 

母さん、ごめん。 50代独身男の介護奮闘記

母さん、ごめん。 50代独身男の介護奮闘記

 

 『母さん、ごめん。』 松浦晋也著 2017年 (日経BP社)

 

 母と同居の実家暮しの理科系ライターが、母の介護に直面した記録。仕事資料として読んだが、彼の母は教育レベルは高く好奇心をもって趣味も多く活動的、スイミングクラブなどに通い運動もしていた。しかし、認知症となる。認知症の進行に伴って、身体の老化も進行して、こんなはずではなかった介護生活にはいるが、はじめはひとりで抱えてしまう。介護保険公的支援は知っていたが、もっと重い人が利用できると考えたのか、思いつかなかった。ジャーナリストでもあるのに恥ずかしいと書いているが、福祉系の仕事をしていないと、そんなものなのかもしれない。介護保険のことはニュースであふれているのに、実際どういうものかわかっていない人も多い。経験してみないと実感がわきにくい。

 この本は、介護保険のながれ、高齢者福祉の現状を知るために、わかりやすく制度の説明を入れながら書かれている。

 介護の息抜きがシネコンの映画だったというのは、共感。わたしもストレスの解消は映画だから。

 

 わたしは親の介護はしないですんだが、夫がひとまわり以上年上なので介護はわたしがするのだろう。でも、自分自身もどうなるかわからない。予防や用意といってもむずかしい。認知症になるか癌になるか、はたまた骨折するのか、得体のしれない病気になるのか、死ぬまで動いていられるのか、予測もつかないことなのだ。

 だから、好きなように今を生きたほうがいいのかもしれない。心配し過ぎても仕方ないのかもしれない。