胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

秋田駒ケ岳


 秋田駒ケ岳へコケモモ登山隊のYちゃんと行ってきました。7月のお花畑の見頃に行こうと計画しても、雨で流れ、8月は暑くて行く気になれず、ようやく「それ行け」という感じで行きました。
 久しぶりに登れるかしらと心配でしたが、行って良かった素敵な山です。国見温泉から登り、横長根から男岳方向へ下って行くと「ここは何」という長い遊歩道の脇はお花畑になっています。ほとんどの花は終わりかけて種をつけていましたが、リンドウは今が盛りでした。

谷からを山を見上げ、秋田駒が人気な理由が分かりました。お花畑を抜け、男岳までは急登になります。地図も忘れたので、登ってきた男性に道を尋ねると、「この谷は、ムーミン谷と言われている」と教えてくれました。ムーミン谷! そんな感じです。ムーミン大好きですからうれしくなりました。男岳の尾根に出ると、目の前にまた谷が広がり、阿弥陀池となります。男岳頂上からは、田沢湖が見えます。
 昼は、夫から借りたコンロでお湯を沸かしてカップラーメンを作りました。山の上は寒くてヤッケを着込みます。いろいろ失敗はありました。東京から帰って来たら、仕事が忙しくて、ろくに山の準備をして来なかったので、Yちゃんがコーヒー豆を持ってきてくれたのに、カリタもコップも忘れ、ライターがつかないので、近くの人にチャカマンを借り、地図も忘れる。きちんと準備しなくては。
 帰りは横岳をまわって下山することにして、尾根から去りがたく男岳方面を眺めていたら、Yちゃんが「くま!」と小さく叫びます。私ははじめ、すぐそばにでもいるのかとドッキリしましたが、Yちゃんの視線を追うと、横岳から下る登山道を熊が横切ってやぶに入って行きました。黒々とした大きな熊です。その少し先には、人が2,3人下山していました。後ろを熊が横切っているのを気が付きはしません。秋田駒は熊が多い山とは聞いたけど、見てしまうと恐い。でも、下りなくてはいけないので、Yちゃんの持ってきたラジオを鳴らし、熊鈴を鳴らし、「ほっーほっー」と呼びかけて下りました。
 一人でも、天気のいい時にぶらっと来たい山だけど、熊のことを考えると一人は危ないし心細いと思いました。

 下山して、国見温泉で身体を休めて、Yちゃんの車で祭で賑わう八幡宮に帰ってきました。