胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

フタバから遠く離れて Ⅱ

フタバから遠く離れてII――原発事故の町からみた日本社会

フタバから遠く離れてII――原発事故の町からみた日本社会

 引き続きⅡを読みました。
 2014年11月の発行です。今は2017年となり、状況は良くなっているのか、悪くなっているのか。悪くなっているように見えます。
 福島から避難している子どもたちへのいじめが表面化してきました。
 原発は再稼働が進み、何の反省もなく福島の事は終わったことになって、オリンピックのために、またもやお金がたくさん動いているのです。

 著者の船橋淳氏は「おわりに」で、下記のように書いています。
 

福島原発事故の信の反省は、ごちゃまぜになった倫理と経済の優先順位をもう一度見直し、人権と倫理の回復を私たちの意思でもたらすことに他にならない。

 経済最優先は加速し、まるで戦前のような感じ。
 ネットも発達して、いくらなんでも政治家やマスコミの話を鵜吞みにしている人も少ないのだろうと思いたいのですが、人間は嫌なものは見たくないです。
 母が言いました。
「そういう話を聞くと暗くなる。景気のいい話が聞きたい」
日本中が景気のいい話を聞きたがり、強がり、虚飾にまみれるのをただ茫然と眺めるしかないのだろうか。