フタバから遠く離れて
- 作者: 舩橋淳
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2012/10/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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今年最初の本。
映画を観たいと思って見逃したので、本を読んでみました。
感想は、弱者は弱者として切り捨てられる。
ヒロシマ、水俣でも、被害者が声を上げないと補償などされない。
きちんとした補償を引き延ばし引き伸ばし、最後は安いお金で和解させる。
匡は本当は何もしたくない。
隠したい。
でも、仕方がないから払う。なるべく安く。
福島の原発は東京へ電気を送っていた。
地方の人たちが犠牲になることを痛みに感じない人たち。
政治家や東電幹部。人間しているのが悲しくなる。
それでもって、私は何も出来ずに、知るだけ。
放射能の影響は見えない。
放射能とその後の私たちの態度は、この日本を少しずつ蝕んでいる。
だから、一生懸命「美しい日本」「素晴らしい日本」とアピールしなくてはいけないのか。
2017年になり、2020年までの日本に希望がお持てない。
オリンピックを希望にして突き進んだ後、どんな風景が待っているのだろう。
ただ、これからの若い人のためにも希望を捨ててはいけないとは思う。
誰もが、人間らしく生きられるように。