胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

フタバから遠く離れて

フタバから遠く離れて――避難所からみた原発と日本社会

フタバから遠く離れて――避難所からみた原発と日本社会

今年最初の本。

映画を観たいと思って見逃したので、本を読んでみました。

感想は、弱者は弱者として切り捨てられる。

ヒロシマ水俣でも、被害者が声を上げないと補償などされない。

きちんとした補償を引き延ばし引き伸ばし、最後は安いお金で和解させる。

匡は本当は何もしたくない。

隠したい。

でも、仕方がないから払う。なるべく安く。



福島の原発は東京へ電気を送っていた。

地方の人たちが犠牲になることを痛みに感じない人たち。

政治家や東電幹部。人間しているのが悲しくなる。

それでもって、私は何も出来ずに、知るだけ。

放射能の影響は見えない。

放射能とその後の私たちの態度は、この日本を少しずつ蝕んでいる。

だから、一生懸命「美しい日本」「素晴らしい日本」とアピールしなくてはいけないのか。

2017年になり、2020年までの日本に希望がお持てない。

オリンピックを希望にして突き進んだ後、どんな風景が待っているのだろう。

ただ、これからの若い人のためにも希望を捨ててはいけないとは思う。

誰もが、人間らしく生きられるように。