映画『新聞記者』
「新聞記者」公式サイト
前に日本では権力の腐敗をあばくマスコミものの映画がないような気がすると書いたような気がするが、でてきた。それも過去の事件を扱うのではなく、まさに今起こっていることを描いている。
このことを「勇気」と讃えられているけれど、このくらいが「勇気」になるのか。
主演の女優さんは韓国の方で、不器用にまじめな感じがでていて好感が持てた。
でも、途中退屈する。最近見た韓国映画『1987 ある闘いの真実』やアメリカの『ペンタゴンペーパーズ』のような人物たちの迫力がない。それとユーモアが足りないから息苦しくなるのかな。
真実が暴かれた後の映画化と今まさに進行中の題材との違いか、演出の違いなのか。
やたら顔アップの演技が多いのも自然ではないような気がする。
ラストはなんだったのだろう。杉原はどう決断するのか。ラストにすっきり感がないのも現実だから仕方ないとは思う。
でも、大事な事件にかかわっていた官僚や秘書の自殺はたびたび起こり、忘れられる。その怒りをこの映画は呼び覚ましてくれる。