少子化対策
- 作者: 菊池馨実
- 出版社/メーカー: 日本加除出版
- 発売日: 2008/05/01
- メディア: 単行本
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社会保障の先生にすすめられて『自立支援と社会保障』を読んでいる。自立支援とは何? と今頃考えているからなのだが、その中に少子化対策の流れみたいなものが書いてあって、一読するとため息が出る。
1991年「健やかに子どもを生み育てる環境づくりに関する関係省庁連絡会議とりまとめ」
1994年「エンゼルプラン」
1997年「少子化に対する基本的な考え方」(人口審議会のとりまとめ)
1998年「少子化への対応を考える有識者会議報告」
1999年「少子化対策推進基本方針」
「新エンゼルプラン」
2001年「待機児童ゼロ作戦」(小泉政権)
2002年「少子化社会を考える懇談会」報告書
2003年「次世代育成支援対策推進法」
「少子化社会対策基本法」
その後「少子化社会対策大綱」
「子ども・子育て応援プラン(新新エンゼルプラン)」
これらの書類の山とお偉いさんが関わった人件費と、対策にかけた予算に見合った効果があったのだろうか。
相変わらず、保育園は待機待ちは解消されず、ワークライフバランスは掛け声だけでしかない。
ざっと20年を眺めても、うまくいっていない反省に立って政策を考えていかなくてはいけないし、現代では、少子化問題は家族問題だけではなく、労働や住宅や教育のあり方ともかかわって、子育て応援などという生易しいものではないないような気がする。
この本は、勉強になる。
昼に食堂で社会保障の先生がいて、「本、面白いです」と話しかけたら、目の前にゼミの先生がいて青くなる。そんな本読んでいる場合ではないだろう、と言いはしないが、今やるべきことがあるのだった。心理の卒論からついつい逃避しています。