読書量で学力が決まる ?
- 作者: 松永暢史
- 出版社/メーカー: すばる舎
- 発売日: 2014/12/16
- メディア: 単行本
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この本は買っていません。読むつもりもないのですが、今流行っているそうです。
昨夜、高校生の息子がこのことを話していました。
高校の先生は、3歳までの読書量で決まると言ったそうです。
「小さい時に読み聞かせをしてもらった人、絵本をたくさん持っていた人」
と先生が質問したら、クラスのほとんどの人が手をあげたそうです。
だって、進学校なんですもの。そうですね。
そこで、息子は俺も絵本で育ったし、本しか与えられなかった。
よその子はクリスマスにゲームをもらえるのに、自分は本しかもらえないのか、疑問に思った。
おかげで、サンタは親だとすぐ気が付いた。
と語っていた。
そうか、本が学力に反映されるのなら、あなたはもっと学力があがってもいいはずと母は思ったが、言いませんでした。
たしかに、息子を活字中毒にはしたかも。新聞も目を通しています。朝日の沢木耕太郎の新聞小説を読んでいます。私は読んでいないのに。
しかしね。
絵本を買うって、親の経済力にもかかわるよね。
わが家は、経済力はないけれど、知的好奇心が親にある。本の仕事をしていたから仕方がない。
食べるのを我慢しても本を買う生活を送ってきた親だから、つい本を買ってしまう。
そうなると、絵本を読み聞かせ、子どもに与える親って、学歴高い、経済力がある、知的好奇心が高いなどが考えられる。そうして、勉強は楽しかったり、成功体験も多いから、世の中は努力でなんとかなったりすると思っている。
そういう家庭じゃない場合も多いよね。
毎日パートを3つも掛け持ちしていたら、読み聞かせする余力なく、寝たい。
昔は、貧乏な親、字も読めない親、本も読んだことのない親からだって、知的好奇心の高い子、勉強ができる子が育った。「トンビが鷹を生んだ」なんて言われたりして。
時代のいろいろな環境が変わったのだろうけど、
一番変わったのは学校なのだろう。
3歳までの絵本量で学力は決まったりしないと思う。
以前なら、学校で好奇心の花が開けた。
先生がいい大人のモデルになれた。
生活保護世帯の学習支援の話がある。
とても良い話だ。無料で大学生が勉強を教え、話し相手になってくれる。
でも、思うのよね。
学校でやっていたことじゃない。
塾に行ける子はどんどん先に進む。
先生たちもいろいろなレベルの子を教えるのは大変なのだと思う。
子どもたちの様相も変わった今、
今までのように40人近くを教室に押し込めて勉強するやり方が、
時代遅れなんだと思う。
学校が何か大きく変わらないと、落ちこぼれる子を救い続けることは、
難しいだろう。
焼け石に水と言うか。
息子は、「俺も子どもができたら、本を読んであげよう」
なんて言っている。
こうやって連鎖していく。
息子は自分のことを肯定的にとらえて、それはそれでいいのだけれど、
では、絵本を与えられなかった子たちのことまで、考えが及ばない。
俺たちはOK。そういう感じに、嫌な感じを持った母でした。