胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

ブリッジ・オブ・スカイ

山の家に行く予定でしたが、大雪注意報が出ていてやめました。また、どこかではまって助けを呼ぶという可能性が私には大いにあるのです。
それで、映画を観に行きました。

トム・ハンクス主演の『ブリッジ・オブ・スパイ』。私は、最近のトム・ハンクスの映画はあまり観ていません。私の中では、何を演じてもトム・ハンクスなのです。最近は、シリアスな演技が多いトム・ハンクスですが、私は彼が笑わせてくれると期待してしまいます。

この映画、さすがコーエン兄弟というべきが、途中に「お腹空いたな」「どこかで珈琲飲んで帰ろうかな」などという、雑念が入るだれたすじ運びではなく、物語に没頭できました。

アメリカも日本も繰り返す歴史です。

トム・ハンクスが演じる弁護士は、ソ連のスパイを弁護したために、新聞に書きたてられ、それを読んだ国民から白い目で見られ、自分の家に発砲されたりします。警備に来た警官からも「非国民」のようなことも言われます。
それでも、判事を説得して死刑ではなく懲役刑にさせます。傍聴席では、「絞首刑を」「殺せ!」という怒声が飛び交います。
それでも、弁護士は法的に不備がある。憲法を順守していないことをついて上告すると言います。それは危険すぎると誰もが思うのですが。
判事やお偉方は、憲法より国の意向によりがちですが、弁護士はこの国を作っているのは憲法だという信念があります。
こういう骨のある弁護士が今もアメリカにいるのだろうか。

ソ連のスパイ役の役者が良かったです。
弁護士との間に生まれた友情もわかりやすかったです。
トム・ハンクスは、トム・ハンクスでしたが、まわりの役者が良くてリアリティのある物語ができていました。
トム・ハンクスも歳とって良い味が出ていますね。

この弁護士は、最後は国の兵士を助ける英雄になり、国民の彼を見る目もすぐに変わります。
私たち国民って、なんと単純なんでしょう。

それにしても、最後の説明では、弁護士は今回の活躍がかわれて、ケネディ大統領から任務を要請されるそうです。
次回作があるかどうか知りませんが、これは次回作楽しみになりますね。