胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

ときをためる暮らし

ききがたり ときをためる暮らし

ききがたり ときをためる暮らし

職場にいろいろ本が置いてあります。スタッフが持ってきた本が置いてあるのです。その中で見つけた本です。私はつばた夫妻のことは知りませんでした。NHKテレビにも出ていらしたようですが、テレビがないので観ていませんでした。

この本を作った時は、英子さんが84歳、修一さんが87歳らしいのですが、80歳を越えて自給自足に近い生活をしていて、その上オシャレで、憧れてしまいました。こんな風に歳が取れたらいいです。

英子さんは専業主婦の鑑と言われそうですが、相当な個性と頑固さを持った人ですね。

 P174の「自分に具わった感覚で、物事を判断する」の中で、英子さんが女子挺身隊として工場に行くときに、空襲警報が解除されても工場に行く気になれずに家に戻ってしまったら、その地区に大きな空襲があり、友人など多くの人が亡くなったというエピソードを語っています。

 

こんな体験をしたから、自分の考えに従って生きよう、と私は強く思うようになったんですよ。何もわからないまま流されて、「右と言われれば、みんなと一緒に右へ行く」というのではなくて。自分に具わった感覚で、物事を判断していこうと。だからテレビや新聞で言っている多くのことは、へえっという感じで、ぜんぜん信用しませんよ。そういうものにみんな毒されちゃっていますけど、私は、自分で感じたことしか信じない。頭でじっくり考えるというより、勘ね。迷ったら自分の感性を信じて、これまでやってきました。修一さんとの暮らしも、そうでしたよね。
 彼曰く「世の中のしきたりに従って流されて生きていると、決して幸せになれない」と。そこで冠婚葬祭のおつきあいは一切やめよう、盆暮れの贈り物、つけ届けも一切しないということで、結婚生活をスタートしたんです。

彼らの生き方、人付き合いの仕方、家族が一番肝心という考え方、金銭の使い方など、これからの自分の生活にも参考になります。