カート・ヴォネガット『国のない男』
- 作者: カートヴォネガット,Kurt Vonnegut,金原瑞人
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2007/07/25
- メディア: ハードカバー
- 購入: 8人 クリック: 71回
- この商品を含むブログ (161件) を見る
日本もアメリカのような国に本格的になってきたということ。
P52「ここで本当のことを言ってもいいだろうか。これがTVのニュースなら遠慮するところだが、そうじゃないから言わせてもらおう。じつは、だれも認めようとしないが、われわれは全員、化石燃料中毒なのだ。そして現在、ドラックを絶たれる寸前の中毒患者のように、われわれの指導者たちは暴力的犯罪を犯している。それはわれわれが頼っている、なけなしのドラッグを手に入れるためなのだ。」
P78「人間はこの地球がどうなろうとちっともかまわないと思っているということだ。わたしには、みんなそろってその日暮らしのアル中のようだとしか思えない。」
P99「悪しき指導者は絶大な力を持っていた。そして彼らはふたたび勝利したのだ。まさにばい菌だ。指導者たちは自分の本音も明らかにした。それを今日のわれわれは正しく認識すべきだと思う。彼らは人の命を救うことなんかにはまったく興味がない。彼らにとって重要なのは耳を傾けてもらうことだ。素直に聞いてくれる人がいる限り、それがどんな愚かな内容であっても、彼らの考えはどこまでもどこまでも続いていく。もし彼らが憎んでいるものがあるとすれば、それは賢い人間なのだ。
だから、賢い人間になろう。そしてわれわれの命を救い、みんなの命を救ってほしい。誇り高くあってほしい。」
P107「ジョージ・W・ブッシュはじぶんのまわりに上流階級の劣等生たちを集めた。彼らは歴史も地理も知らず、自分が白人至上主義者だということをあえて隠そうともしない。クリスチャンとしても知られているが、何より恐ろしいことに、彼らはサイコパスだ。サイコパスというのはひとつの医学用語。賢くて人に好印象を与えるものの、良心の欠如した連中を指す言葉だ。」
まさに現実のこと。
美しい日本が破壊され、地球が破壊される。あとは知らないということか。