胡桃の木の下で 

日記ではなく備忘録になっています。忘れっぽくなってきたので。

読書生活

宮本常一著『辺境を歩いた人々』

北海道や南の島を探検して歩いた人々。日本がアイヌや琉球を侵略するお先棒を担いだという考えも浮かぶ。でも、ここに出てきた人はアイヌの言葉を覚え、その土地の生活や文化を大事に思っている。好奇心が強いのだ。どこにでも溶け込み。歩く。 宮本常一が子…

鹿子裕文著『へろへろ -雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々』

へろへろ 雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々 作者: 鹿子裕文,装画:奥村門土(モンドくん),AD:寄藤文平+鈴木千佳子 出版社/メーカー: ナナロク社 発売日: 2015/12/12 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (7件) を見る 介護の世界では有名な宅老…

谷川俊太郎/尾崎真理子『詩人なんて呼ばれて』

詩人なんて呼ばれて 作者: 谷川俊太郎,尾崎真理子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2017/10/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る 谷川俊太郎好きだったはずだ。『夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった』を持っていた。そのときファ…

アントニオ・G・イトゥルベ『アウシュビッツの図書係』

アウシュヴィッツの図書係 作者: アントニオ G イトゥルベ,小原京子 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2016/07/05 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (5件) を見る 事実とフィクションを織り交ぜた物語というが、本に希望をたくした見…

ジャン・ジュネ『シャティーラの4時間』

シャティーラの四時間 作者: ジャンジュネ,Jean Genet,鵜飼哲,梅木達郎 出版社/メーカー: インスクリプト 発売日: 2010/06/01 メディア: 単行本 クリック: 26回 この商品を含むブログ (16件) を見る 「1982年9月、西ベイルートの難民キャンプで起きた凄惨な…

森まゆみ著『女三人のシベリア鉄道』

女三人のシベリア鉄道 (集英社文庫) 作者: 森まゆみ 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2012/03/16 メディア: 文庫 クリック: 1回 この商品を含むブログ (6件) を見る わたしは、古本屋で単行本を買ったので、貼り付けた文庫本と表紙がちがう。単行本の表紙写…

年末年始に沢木耕太郎2冊読む

一号線を北上せよ<ヴェトナム街道編> (講談社文庫) 作者: 沢木耕太郎 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2006/05/16 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 16回 この商品を含むブログ (28件) を見る 沢木耕太郎著『一号線はどこにある』は、ベトナムの旅のこと…

メイ・サートン『70歳の日記』

70歳の日記 作者: メイ・サートン,幾島幸子 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 2016/07/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る メイ・サートンの日記は数々読んできた。『夢見つつ深く植えよ』『独り居の日記』『海辺の家』『82歳の日記…

シリアに関する本2冊

シリア難民 人類に突きつけられた21世紀最悪の難問 作者: パトリック・キングズレー,藤原朝子 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2016/11/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る シリアに何が起きているのか知りたくて読むが、これ…

カート・ヴォネガット『国のない男』

国のない男 作者: カートヴォネガット,Kurt Vonnegut,金原瑞人 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2007/07/25 メディア: ハードカバー 購入: 8人 クリック: 71回 この商品を含むブログ (161件) を見る 日本もアメリカのような国に本格的になってきたというこ…

エストニア2冊

エストニア。バルト三国といわれることを知っているくらいで何も知らなかった。 (バルト三国は、エストニア、ラトビア、リトアニア) 地図を見ると、北欧は近く、隣はロシア。サンクトペテルブルクも近い。これでは、いろいろ大変だったとは想像ができる。あ…

アントニオ・タブッキ『時は老いをいそぐ』

時は老いをいそぐ 作者: アントニオ・タブッキ,和田忠彦 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2012/02/21 メディア: 単行本 クリック: 9回 この商品を含むブログ (7件) を見る こういう小説が好きだ。時間と時間、人と人の交差の中に少しの真実がある。自…

沢木耕太郎『旅する力』

先週、長野県上田市を旅した。目的は無言館と温泉だったが、帰りに上田の町のブックカフェ2軒により、あれこれ本を買ってしまい、お土産買うお金が無くなってしまった。 この本は「NABO」というバリューブックスが経営している店で買った。 『深夜特急』…

アフロえみ子の四季の食卓

わたしの理想の食卓だわ。 このワンパターンがたまらなく美味しくて待ち遠しい。 ただ、私の場合はパートナーがいて、魚や肉を食べたい人。 酒飲みだから、つまみもいくつかないといけない。それに痩せの大食い。 なので、ワンプレートにはできないのだけれ…

『パンと野いちご  戦火のセルビア、食物の記憶』

『ベオグラード日誌』につづきこの本を読む。 ノーベル文学賞作家のスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの手法を思い出させた。 しかし、第2次大戦のあとにも戦争、虐殺、難民・・・終わらない。昔のことではない、つい最近、そして今のこと。 難民となった…

『ベトナム 戦争と平和』

虐殺というものがこわい。とくに民間人が民間人を殺すこと。なぜ、人々は憎しみにおおわれてしまって、同じ人間なのに、ある一定の人種や民族全体を悪と決めつけられるのだろうか。誰かのプロパガンダにすぐにのせられてしまうのだろうか。私たちの中にひそ…

椿の海の記

椿の海の記 (1977年)作者: 石牟礼道子出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 1977/03メディア: ?購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る この本は眠るときに読んでいた。たいてい2ページ目までに良い気持ちになって寝てしまう。石牟礼道子…

谷口ジロー氏亡くなる

谷口ジロー氏が亡くなった。 先週から『坊ちゃんの時代』を読み直していたところだった。 4部と5部を持っていなかったので、先週買って4部を読んでいたところであった。『坊ちゃんの時代』は息子が家を出るときに持っていったので、返してもらった。 息子た…

ナチスドイツと障害者「安楽死」計画

【新装版】ナチスドイツと障害者「安楽死」計画作者: ヒュー・グレゴリー・ギャラファー,長瀬修出版社/メーカー: 現代書館発売日: 2017/01/17メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る友達がこの本を「読む?」と置いて行った。たぶん、私が精神障…

石牟礼道子全句集 泣きなが原

石牟礼道子全句集 泣きなが原作者: 石牟礼道子,黒田杏子出版社/メーカー: 藤原書店発売日: 2015/05/25メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 山の上に黒牛どのと石ひとつ 祈るべき天とおもえど天の病む けし一輪かざして連れゆく白い象を にんげんはも…

ふたりからひとり

ふたりからひとり ~ときをためる暮らし それから~作者: つばた英子,つばたしゅういち,水野恵美子,落合由利子出版社/メーカー: 自然食通信社発売日: 2016/11/26メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (5件) を見る つばたしゅういちさんは眠…

父の生きる

父の生きる (光文社文庫)作者: 伊藤比呂美出版社/メーカー: 光文社発売日: 2016/06/09メディア: 文庫この商品を含むブログを見る とうとうお父様がなくなったのですね。合掌

フタバから遠く離れて Ⅱ

フタバから遠く離れてII――原発事故の町からみた日本社会作者: 舩橋淳出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2014/11/28メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (2件) を見る 引き続きⅡを読みました。 2014年11月の発行です。今は2017年となり、状…

世界の果てのこどもたち

世界の果てのこどもたち作者: 中脇初枝出版社/メーカー: 講談社発売日: 2015/06/18メディア: 単行本この商品を含むブログ (8件) を見る いっき読み。面白かった。 3人の女の子がたどる戦中戦後の道。 この本の中にあるのは、近隣の国が国内同士が憎しみ合っ…

限りなく透明に凛として生きる

限りなく透明に凜として生きる――「日本のマザー・テレサ」が明かす幸せの光作者: 佐藤初女出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2015/03/20メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る 年明けに知り合いの事務所へ言ったら佐藤初…

フタバから遠く離れて

フタバから遠く離れて――避難所からみた原発と日本社会作者: 舩橋淳出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/10/17メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 3回この商品を含むブログ (6件) を見る今年最初の本。映画を観たいと思って見逃したので、本を読…

語る兜太ーわが俳句人生

語る 兜太――わが俳句人生作者: 金子兜太,黒田杏子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2014/06/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る今年最後の読書終了本は、師匠の本です。 なかなか勇気づけられます。夫が「金子先生は文化勲章とかもらった…

ホセ・ムヒカの言葉

世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉作者: 佐藤美由紀出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2015/07/15メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (5件) を見る 「質素は“自由のための闘い”です」ムヒカ

死の棘

死の棘 (新潮文庫)作者: 島尾敏雄出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1981/01/27メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 82回この商品を含むブログ (128件) を見る身につまされる。 私もこんなふうに夫を責めていたことはないか。 私の場合は不倫ではなく、都会を離…

緑の家

緑の家(上) (岩波文庫)作者: M.バルガス=リョサ,木村榮一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/08/20メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 90回この商品を含むブログ (52件) を見る緑の家(下) (岩波文庫)作者: M.バルガス=リョサ,木村榮一出版社/メーカ…